新生児マススクリーニングガイド対象疾患等診療ガイドライン
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❷ 確定診断① L4■カルジオリピンの低下② ■■■■■■■■遺伝子変異の存在2 Ⅱ型(Barth症候群)・ 尿中有機酸分析**:3■MGCA,3■MGAの軽度〜中等度の排泄増加・ カルジオリピン分析**:濾紙血34),血小板35),線維芽細胞36)を用いてL4■カルジオリピンの低下を検出・ 遺伝子検査**:■■■■■■■■遺伝子3 Ⅲ型(Costeff症候群)・ 尿中有機酸分析**:3■MGCA,3■MGAの軽度〜中等度の排泄増加1 Ⅰ型(MGA1) 以下の原因となりうる疾患すべて.・発達障害・白質脳症2 Ⅱ型(Barth症候群)以下の原因となりうる疾患すべて.・心筋症・好中球減少症・骨格筋ミオパチー1 Ⅰ型(MGA1)❶ 確定診断① 尿中有機酸分析で3■MGCA,3■MGA,3■ヒドロキシイソ吉草酸の著明な排泄増加② 酵素活性測定でMG■CoAヒドラターゼの活性低下③ ■■■遺伝子の両アレルに変異の存在上記のうち,いずれか1つを認めた場合,確定診断とする.・ 遺伝子検査**:■■■■遺伝子4 Ⅳ型(未分類型)・ 尿中有機酸分析**:3■MGCA,3■MGAの軽度〜中等度の排泄増加・ 遺伝子検査**:■■■■■■遺伝子,■■■■■■遺伝子など5 Ⅴ型(DCMA症候群)・ 尿中有機酸分析**:3■MGCA,3■MGAの軽度〜中等度の排泄増加・ 遺伝子検査**:■■■■■■■遺伝子3 Ⅲ型(Costeff症候群) 以下の原因となりうる疾患すべて.・両側視神経萎縮・舞踏病様運動4 Ⅳ型(未分類型)・除外診断5 Ⅴ型(DCMA症候群)以下の原因となりうる疾患すべて.・拡張型心筋症・非進行性小脳運動失調2 Ⅱ型(Barth症候群)❶ 疑診①心筋症②好中球減少③骨格筋ミオパチー④ 尿中有機酸分析でメチルグルタコン酸の軽度〜中程度の排泄増加上記のうち,3つ以上を認めた場合,疑診とする.上記のうち,いずれか1つを確認した場合,確定診断とする(この場合には「❶疑診」にあげられた症候は2つ以下でもよい).3 Ⅲ型(Costeff症候群)❶ 疑診① 乳児期からの両側の視神経萎縮② 舞踏病様運動③ 尿中有機酸分析でメチルグルタコン酸の軽度〜中程度の排泄増加上記のうち,いずれか1つを認めた場合,疑診とする.❷ 確定診断① ■■■■遺伝子に両アレルに変異の存在上記を認めた場合,確定診断とする(この場合 日本先天代謝異常学会による先天性代謝異常症 新生児マススクリーニング(NBS)では,Ⅰ型は3■ヒドロキシイソバレリルカルニチン(C5■OH)の上昇から発見されうる.NBSから発見された症例の報告はみられるが,フォローアップ中は無症状で経過している37). またC5■OHは他のメチルクロトニルグリシン血症などでも上昇し,本疾患特有ではないため鑑別が必要となる.なお本疾患は治療法が確立されておらず,NBS対象疾患ではない.あくまで発見される可能性があるのみであり,拡大マススクリーニング後もわが国では本疾患の報告はない.しかしC5■OH上昇を認める他の有機酸代謝異常症は急性発症の可能性があり,本疾患が疑われるまでは,そちらに準じてフォローアップを行う.には「❶疑診」にあげられた症候は全部そろわなくともよい).4 Ⅳ型(未分類型) 各疾患の診断基準に準じる.5 Ⅴ型(DCMA症候群)❶ 疑診① 進行性小脳運動失調② 拡張型心筋症上記のうち,いずれか1つを認めた場合,疑診とする.❷ 確定診断① ■■■■■■遺伝子に両アレルに変異の存在上記を認めた場合,確定診断とする(この場合には「❶疑診」にあげられた症候は全部そろわなくともよい).の重症度評価を用いて,中等症以上を対象とする.1 確定診断 NBSでC5■OHの上昇を指摘された場合には,本疾患に加えメチルクロトニルグリシン尿症(MCG)など,他の先天代謝異常症の鑑別が必要である.一般検査(末■血,一般生化学検査)に加え,血糖,血液ガス,アンモニア,乳酸,血中ケトン体分画を測定し,尿中有機酸分析を行い,鑑別を行う.2 診断確定までの対応 初診時の血液検査項目で代謝障害の影響を示す異常所見があれば,入院管理として確定検査を進めていく.異常所見が認められない場合は,確定診断までの一般的な注意として,感染症などによる体調不良や哺乳・食欲低下時には,速やかに医8 メチルグルタコン酸尿症45鑑別診断診断基準重症度分類新生児マススクリーニング(NBS)で疑われた場合

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