新生児マススクリーニングガイド対象疾患等診療ガイドライン
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図13■1ガラクトース代謝経路 ガラクトース代謝経路において,UDP■ガラクトースとUDP■ブドウ糖の変換を触媒するウリジル二リン酸ガラクトース■4■エピメラーゼ(GALE;EC 5.1.3.2)の活性低下を原因とする疾患である.原因遺伝子は■■■■(1p36.11)であり,常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)形式をとる.酵素活性低下の分布によって全身型と末■型に分1 臨床病型 ガラクトース血症Ⅰ〜Ⅳ型のなかのⅢ型に分類されている. ガラクトース血症Ⅲ型は,GALE活性が肝臓を含む全身臓器で低下している全身型と,赤血球と類される.全身型ではガラクトース血症Ⅰ型と類似の症状を起こすが,末■型では特に合併症を起こさない.日本での発症頻度は約1/7万〜1/16万である1).1 代謝経路 図13■1に代謝経路を示した.白血球のみで低下している末■型に分けられる.全身型は6家系で報告されているが2■5),日本では確認されていない. 全身型で遺伝型が判明している症例はc.280G>A,p.Val94Metまたはc.151C>T,p.Arg51Trpいずれかのホモ接合体である.1UDP-グルコースGALEUDP-ガラクトース糖タンパク,糖脂質グルコースGALT乳糖β-D-ガラクトースGALMα-D-ガラクトースGALKガラクトース-1-リン酸グルコース-1-リン酸グルコース-6-リン酸解糖系などガラクチトール疾患概要診断の基準ガラクトース血症Ⅲ型―ウリジル二リン酸ガラクトース—4—エピメラーゼ(GALE)欠損症13―1

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