新生児マススクリーニングガイド対象疾患等診療ガイドライン
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る2).蓄積したα■D■ガラクトースから変換されるガラクチトールによって白内障を起こすため,生涯にわたる乳製品の制限が必要である.1 代謝経路 図13■1にガラクトースの代謝経路を示した.図13■1ガラクトース代謝経路 ガラクトース代謝経路において,α■D■ガラクトースをガラクトース■1■リン酸に変換するガラクトキナーゼ(GALK;EC 2.7.1.6)の活性低下を原因とする疾患である.原因遺伝子は■■■■■(17q25.1)であり,常染色体潜性遺伝(劣性遺伝)形式をとる.日本での発症頻度は約1/100万1)で,一部の地域を除いて海外も同様の発症頻度であ1 臨床病型 ガラクトース血症Ⅰ〜Ⅳ型のなかのⅡ型に分類されている.2 主要症状および臨床所見 白内障がおもな症状である.白内障の原因物質はガラクチトールであり,過剰なガラクトースがポリオール経路を通じて産生され,水晶体に蓄積することで発症すると考えられている3).生後早1UDP-グルコースGALEUDP-ガラクトース糖タンパク,糖脂質グルコースGALT乳糖β-D-ガラクトースGALMα-D-ガラクトースGALKガラクトース-1-リン酸グルコース-1-リン酸グルコース-6-リン酸解糖系などガラクチトール疾患概要診断の基準ガラクトース血症Ⅱ型―ガラクトキナーゼ(GALK)欠損症13―2

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