新生児マススクリーニングガイド対象疾患等診療ガイドライン
63/99

図13■1ガラクトース代謝経路 ガラクトースの代謝経路において,ガラクトースの異性化(α■D■ガラクトースとβ■D■ガラクトースの相互変換)を促進するガラクトースムタロターゼ(GALM;EC 5.1.3.3)の活性低下を原因とする疾患である.原因遺伝子は■■■■(17q25.1)であり,常染色体潜性遺伝形式をとる.2018年に報告された病型1)であるため疾患の詳細なプロファイルはまだわかっていないが,ガラク1 臨床病型 ガラクトース血症Ⅰ■Ⅳ型のなかのⅣ型に分類されている.トース血症Ⅱ型(ガラクトキナーゼ欠損症)と類似した経過を辿ると予想されている2,3).日本での発症頻度は不明だが,公共データベースを用いた研究では日本では約1/8万に1人と推定されている4).1 代謝経路 図13■1にガラクトースの代謝経路を示した.2 主要症状および臨床所見 ガラクトース血症Ⅱ型と同様,白内障がおもな症状であると考えられている1).1UDP-グルコースGALEUDP-ガラクトース糖タンパク,糖脂質グルコースGALT乳糖β-D-ガラクトースGALMα-D-ガラクトースGALKガラクトース-1-リン酸グルコース-1-リン酸グルコース-6-リン酸解糖系などガラクチトール疾患概要診断の基準ガラクトース血症Ⅳ型―ガラクトースムタロターゼ(GALM)欠損症13―3

元のページ  ../index.html#63

このブックを見る